スキル研修教材
インフラ

インフラは、システムを安定して動かす土台です。新人SES営業は、技術を実装できる必要はありません。 ただし、案件概要の言葉、スキルシートの経験、登録面談での深掘り、提案時の補足をつなげて読める必要があります。

案件概要 環境・工程・運用範囲
スキルシート 設計か構築か運用か
登録面談 障害対応と再現性
提案 任せられる根拠

01 / Overview

インフラとは何か

インフラは、アプリや業務システムを安定して動かすための土台です。 営業が見るべきなのは、候補者が技術名を知っているかではなく、どの土台を、どの工程で、どこまで担当したかです。

案件概要 → スキルシート → 登録面談 → 提案 の4ステップの流れ。各ステップで見るものを添えた図
営業判断は「案件概要 → スキルシート → 登録面談 → 提案」を1本の線でつなげて読む。

営業が見るべき中心は「どの土台を、どこまで任されていたか」

インフラは、ネットワーク、サーバー、OS、クラウド、セキュリティ、監視、バックアップ、自動化まで範囲が広い領域です。 新人営業は細かいコマンドを暗記するより、案件概要に出る技術名がどの領域を指し、候補者が設計・構築・運用・障害対応のどこを担ったのかを確認します。

新人営業が見るポイント

「知っています」ではなく「本番環境で、どの工程を、どの規模で、どの責任で扱ったか」を見ます。

02 / Work

設計・構築・運用・監視・障害対応の違い

同じインフラ経験でも、工程によって任せられる案件が変わります。 新人営業は「インフラ経験あり」でまとめず、どの工程を一人称で担当したかを確認します。

設計 → 構築 → 運用 → 監視 → 障害対応 の5工程の流れ。障害対応はオレンジで強調
同じ「インフラ経験」でも、工程のどこを一人称で担ったかで提案できる案件が変わる。最右の障害対応まで担えるかが差になる。
設計

構成を決める

ネットワーク、サーバー、クラウド、可用性、セキュリティの構成を決める。

  • 案件概要: 基本設計、詳細設計、アーキテクト
  • 見る点: なぜその構成にしたか説明できるか
構築

環境を作る

サーバー設定、ミドルウェア導入、クラウドリソース作成、疎通確認を行う。

  • 案件概要: 構築、セットアップ、移行、検証
  • 見る点: 手順書通りか、一人称で構築したか
運用

安定稼働を守る

監視、バックアップ、パッチ適用、ログ確認、問い合わせ対応を行う。

  • 案件概要: 運用保守、監視、定常作業
  • 見る点: 一次対応か、原因調査までできるか
障害対応

問題を切り分ける

障害発生時に、原因を切り分け、復旧し、再発防止まで整理する。

  • 案件概要: 障害対応、トラブルシュート、SRE
  • 見る点: 手順実行だけか、判断した経験があるか

新人営業が見るポイント

設計は判断経験、構築は一人称で作った範囲、運用は定常作業と改善、監視はアラート確認と切り分け、障害対応は復旧・再発防止までを分けて見ます。

03 / Foundation

技術基礎を営業実務に接続する

元資料の技術基礎は、案件概要・スキルシート・面談での見方に変換して押さえます。

ネットワーク・サーバー/OS・クラウド・セキュリティ・監視/運用・自動化がインフラという土台を構成する図
インフラは6つの領域が「アプリを安定して動かす土台」を構成する。営業はまず候補者がどの領域を担ったかを切り分ける。
Network必須

ネットワーク

IPアドレス、サブネット、DNS、DHCP、ポート、ルーター、スイッチ、FW、LB、VPN、SSL/TLS、SSHなど。

営業の見方

「NW経験」だけでは広すぎます。設計、構築、運用監視、障害切り分け、機器設定のどれかを確認します。

Server / OS必須

サーバー・OS

Linux、Windows Server、Active Directory、IIS、Apache、Nginx、DBサーバー、ファイルサーバーなど。

営業の見方

Linuxコマンド操作だけか、OS設計、ユーザー権限、サービス管理、パッチ適用、性能調査までできるかを見ます。

Cloudよく出る

クラウド

AWS、GCP、Azure。EC2、Lambda、S3、RDS、VPC、CloudWatch、BigQuery、Azure ADなど。

営業の見方

資格だけでなく、実案件で触ったサービス、設計した範囲、IaCや運用監視の経験を確認します。

Securityよく出る

セキュリティ

CIA、FW/WAF、IAM、暗号化、パッチ管理、ログ収集、不正アクセス、DDoS、設定ミス対応など。

営業の見方

セキュリティ専門職か、インフラ担当として基本対策を扱った経験かを分けて読みます。

Operation必須

ミドルウェア・運用監視

Nginx、Apache、Tomcat、MySQL、PostgreSQL、Redis、MongoDB、CloudWatch、Datadog、Grafanaなど。

営業の見方

監視画面を見るだけか、監視設計、閾値設定、ログ分析、障害対応、バックアップ設計までできるかを確認します。

Automation差別化

コンテナ・IaC・CI/CD

Docker、Kubernetes、EKS/GKE/AKS、Terraform、CloudFormation、Ansible、GitHub Actions、Jenkinsなど。

営業の見方

モダンインフラ案件で評価されやすい領域です。学習経験と本番運用経験を混同しないようにします。

まず確認すること

必須領域は「運用で触ったか」、差別化領域は「学習か本番経験か」を分けて聞きます。

04 / Job Ticket

案件概要でよく見るキーワード

キーワードを見たら、何を求めている案件なのか、どこを面談で確認するかまでセットで考えます。

工程・役割

基本設計詳細設計構築運用保守監視障害対応移行更改SREDevOps

ネットワーク

TCP/IPDNSVPNFWWAFLBL2/L3CiscoJuniperIPsec

サーバー・OS

LinuxRHELUbuntuAmazon LinuxWindows ServerActive DirectoryIISsystemctl

クラウド・自動化

AWSEC2S3RDSVPCCloudWatchAzureGCPDockerKubernetesTerraformAnsibleCI/CD

案件例 1

監視・運用保守案件

案件概要
既存Webサービスの運用監視、定常作業、アラート一次対応、手順書更新。
必須スキル
Linux基本操作、監視ツール利用、障害一次受付、手順書に沿った作業。
尚可スキル
ログ調査、CloudWatch / Datadog、簡単なシェル、改善提案。
営業が確認すべきこと
アラート確認だけか、一次切り分け・復旧補助まで担当したか。
人材イメージ
監視オペレーター、運用保守経験者、Linux定常作業に慣れた若手。
案件例 2

AWS基盤構築案件

案件概要
WebサービスのAWS基盤構築。EC2、ALB、RDS、S3、CloudWatchを利用。
必須スキル
AWS実務経験、Linux、ネットワーク基礎、構築手順書作成。
尚可スキル
VPC設計、IAM、Terraform、可用性設計、障害対応。
営業が確認すべきこと
資格や個人学習ではなく、実案件でどのAWSサービスを担当したか。
人材イメージ
AWS構築経験者、クラウド運用から構築へ広げた中級候補者。
案件例 3

ネットワーク設計・構築案件

案件概要
拠点間ネットワーク更改。VPN、FW、LB、L2/L3スイッチの設計・構築・試験。
必須スキル
TCP/IP、ルーティング、FW設定、疎通試験、設計書・パラメータシート作成。
尚可スキル
Cisco / Juniper、クラウドNW、障害切り分け、顧客調整。
営業が確認すべきこと
物理機器設定か、設計書作成までか、試験・切替に関わったか。
人材イメージ
NW構築経験者、運用から設計補助へ広げた候補者、拠点更改経験者。

提案前に見ること

案件概要は「技術名」より先に、工程・必須スキル・尚可スキル・担当範囲を読みます。

05 / Domains

代表的な案件領域

案件領域ごとに、求められる経験と営業が確認すべきポイントが変わります。

クラウド基盤構築

AWS/GCP/Azure上にサーバー、ネットワーク、DB、監視を構築する案件。VPC、IAM、EC2、RDS、S3、CloudWatchなどが出やすい。

確認すること

設計からか、構築のみか。TerraformやCloudFormationの経験があるか。

オンプレからクラウド移行

既存サーバーやDBをクラウドへ移す案件。移行計画、検証、切替、バックアウト、性能確認が重要。

確認すること

移行方式、停止時間、データ移行、切替作業の経験があるか。

運用保守・監視

システムの安定稼働を守る案件。死活監視、リソース監視、ログ確認、パッチ適用、バックアップが中心。

確認すること

監視オペレーションか、障害一次対応か、原因調査・再発防止までか。

ネットワーク設計・構築

拠点間接続、VPN、FW、LB、ルーティング、スイッチ設定などの案件。L2/L3や機器経験が見られる。

確認すること

物理機器設定か、クラウドNWか。設計書作成、疎通試験、障害切り分けの経験を聞く。

セキュリティ基盤

WAF、IAM、ログ監視、脆弱性対応、ゼロトラスト、EDR/SIEMなど。専門性の差が出やすい。

確認すること

製品運用か、ポリシー設計か、インシデント対応かを分ける。

DevOps / SRE

開発と運用をつなぎ、CI/CD、監視改善、可用性、パフォーマンス、IaCを扱う案件。

確認すること

運用改善を自分で提案したか。Docker、K8s、Terraformの本番経験があるか。

06 / Skill Sheet

スキルシートの読み方

インフラのスキルシートは、技術名の羅列ではなく、工程、規模、環境、障害対応、成果物で読みます。

「AWS経験」という同じ一行が、操作だけの弱い読みから設計・自動化までの強い読みまで幅を持つ図。実際の位置は面談で確定する
同じ「AWS経験」でも読める意味の幅は広い。記載だけでは位置が決まらず、面談で確定する。
案件例

スキルシート記載例

案件
ECサイトAWS基盤の構築・運用改善
環境
AWS、EC2、ALB、RDS、S3、CloudWatch、Linux、Nginx、Terraform
担当
詳細設計、構築、監視設定、障害一次対応、手順書作成
成果
監視項目を見直し、障害検知から一次切り分けまでの時間を短縮
見る点 1

工程が明確か

設計、構築、運用、監視、障害対応のどこを担当したか。補助か一人称か。

見る点 2

環境が具体的か

AWSだけでなく、VPC、EC2、RDS、CloudWatchなどサービス名まであるか。

見る点 3

運用の深さがあるか

監視だけか、ログ調査、原因切り分け、再発防止、改善提案まであるか。

スキルシート記載の読み替え

記載 弱く読む場合 強く読める場合 面談で聞くこと
AWS経験 コンソールを触った、EC2を起動した程度 VPC設計、IAM設計、可用性設計、Terraform構築まで経験 担当サービスと、設計・構築・運用のどこを担当しましたか。
Linux運用 定型コマンド、手順書通りの確認 プロセス、ログ、権限、サービス管理、障害切り分けまで対応 障害時にどのログやコマンドを見て判断しましたか。
監視対応 アラートを確認してエスカレーション 監視項目・閾値設計、ログ分析、再発防止まで経験 監視設計や閾値の見直しをしたことはありますか。
Docker経験 ローカル開発環境で利用 本番・検証環境でDockerfile、Compose、コンテナ運用を担当 どの環境で、何をコンテナ化しましたか。
Terraform経験 既存コードの修正、学習のみ モジュール設計、環境構築、レビュー、運用ルール整備まで経験 ゼロから書いたか、既存コードを修正したかを教えてください。

Practice

この経歴、どう読む?

経歴の文言から、提案しやすい案件と注意が必要な案件を分ける練習です。

AWS資格あり、実務経験は個人学習のみ

提案しやすい案件
AWS運用補助、クラウド移行補助、若手育成枠。
注意が必要な案件
AWS設計、Terraform本番運用、リード枠。
面談で確認
資格名、個人学習で構築した構成、実務で触った範囲。

監視オペレーターとして2年経験

提案しやすい案件
監視運用、運用保守、アラート一次対応。
注意が必要な案件
障害原因調査、運用設計、クラウド構築。
面談で確認
アラート確認後に、ログ調査や復旧補助まで行ったか。

Linux運用経験あり、障害時は一次切り分けまで

提案しやすい案件
Linux運用保守、サーバー運用、障害一次対応。
注意が必要な案件
Linux設計、性能設計、OS更改リード。
面談で確認
見ていたログ、使ったコマンド、復旧判断の範囲。

オンプレサーバー運用からクラウド案件に挑戦したい

提案しやすい案件
クラウド運用補助、移行支援、ハイブリッド環境の運用。
注意が必要な案件
クラウド設計、IAM/VPC設計、IaC前提案件。
面談で確認
AWS/GCP/Azureの学習状況、オンプレとの差分理解。

Dockerは開発環境で使用、Kubernetesは未経験

提案しやすい案件
開発環境整備、Docker利用案件、コンテナ化補助。
注意が必要な案件
Kubernetes本番運用、EKS/GKE/AKS設計。
面談で確認
Dockerfile作成、Compose利用、本番コンテナ運用の有無。

07 / Interview

登録面談で聞くこと

インフラ面談では、用語を知っているかよりも、障害時・構築時にどう判断したかを聞きます。

同じ質問でも、△弱い回答・○提案可能・◎強く推せる回答と深さが上がるほど、提案できる案件の幅が広がる階段図
同じ質問でも、回答の「深さ」で提案できる案件が変わる。用語を言えるかより、判断経験を聞く。

基礎確認

  • インフラ案件では、設計・構築・運用・監視のどこを主に担当していましたか。
  • Linuxでよく使っていたコマンドと、その用途を教えてください。
  • DNS、IPアドレス、ポート番号、HTTPSの違いを業務経験に絡めて説明できますか。
  • AWS/GCP/Azureで実際に触ったサービス名と担当範囲を教えてください。

実務深掘り

  • 障害が発生した時、最初に何を見て、どう切り分けましたか。
  • 監視アラートの閾値や通知先を設計・見直した経験はありますか。
  • オンプレからクラウド移行で、移行計画や切替作業に関わりましたか。
  • TerraformやAnsibleなど、インフラ自動化を本番環境で使った経験はありますか。

回答の見極め例: △ / ○ / ◎

同じ質問でも、回答の具体性で提案できる案件が変わります。

質問例 弱い回答 提案可能な回答 強く推せる回答
Linuxで障害調査する時、何を確認しますか ログを見ます。必要なら再起動します。 systemctlでサービス状態を見て、journalctlやアプリログ、CPU/メモリ/ディスクを確認します。 アラート内容からサービス、OS、NW、DBのどこが怪しいか仮説を立て、ログ、リソース、疎通、直近変更を確認して復旧と再発防止まで整理します。
AWSでは何を担当しましたか EC2やS3を触ったことがあります。 EC2、ALB、RDS、S3、CloudWatchを使ったWeb基盤の構築と運用を担当しました。 VPC、サブネット、ALB、EC2、RDS、IAM、監視まで設計し、Terraformで環境構築、障害時のログ調査と改善も担当しました。
DNSの名前解決を説明してください ドメインをIPに変換するものです。 ブラウザでドメインを入力するとDNSでIPを取得し、そのIPへ通信します。 クライアント、キャッシュDNS、権威DNSの流れ、A/CNAMEレコード、TTL、障害時の切り分けまで業務例で説明できます。
Terraform経験を教えてください 少し触りました。既存コードを修正しました。 AWSリソースの追加や変更をTerraformで行い、plan/applyの流れで反映しました。 環境ごとの変数管理、モジュール化、レビュー運用、state管理、既存リソース取り込みまで経験し、手作業ミス削減に使いました。
監視設計で意識したことは何ですか CPUやメモリを見ることです。 CPU、メモリ、ディスク、死活、ログエラーを監視し、閾値超過時に通知するよう設定しました。 業務影響の大きい指標からSLOを考え、誤検知と検知遅れのバランスを見て閾値、通知先、一次対応手順まで設計しました。

08 / Level

レベル感の見極め

インフラのレベルは、年数よりも「一人称でどこまで判断したか」で見ます。

初級(監視・運用)→ 中級(構築・改善)→ 上級(設計・SRE)の3段階レベルピラミッド。判断の深さで上がる
レベルは年数ではなく「一人称でどこまで判断したか」で上がる。提案できる案件の幅も段階で変わる。
初級

監視・運用オペレーター

手順書に沿った監視、アラート確認、定型作業、一次エスカレーションが中心。

提案しやすい案件

運用監視、ヘルプデスク寄りインフラ、定常作業、手順書作業。

中級

構築・運用改善エンジニア

Linux、NW、クラウド、ミドルウェアの構築や障害切り分けを一人称で進められる。

提案しやすい案件

AWS構築、サーバー構築、運用保守、監視改善、移行支援。

上級

基盤設計・SRE・リード

可用性、性能、セキュリティ、DR、IaC、コスト、チーム推進まで設計できる。

提案しやすい案件

クラウド設計、アーキテクト、SRE、DevOps、IaC標準化、リード案件。

レベル判断の軸

  • 工程: 監視だけか、構築か、設計か、改善提案までか。
  • 判断: 手順実行か、原因切り分けか、設計判断か。
  • 環境: 検証環境か、本番環境か。小規模か、大規模・高可用性か。
  • 自動化: 手作業か、Terraform/Ansible/CI/CDで再現性を作ったか。
  • 障害対応: エスカレーションのみか、復旧・再発防止まで担当したか。

09 / Mismatch

営業がミスりやすい提案

インフラ提案では、技術名だけを合わせるとミスマッチが起きます。

案件が求める経験と候補者の実経験は、技術名(AWS/Linux/Docker)だけが重なり、工程・責任・本番経験はズレるベン図。重なりの外側を面談で確認する
技術名が一致しても、工程・責任・本番経験はズレる。重なりの外側こそ面談で確認して埋める。

新人がやりがちなミスマッチ

よくあるミス なぜ危ないか 面談で確認すること
AWS資格ありだけでAWS設計案件に提案する 資格は知識証明であり、本番設計経験とは別 実案件で設計したAWSサービス、構成図、判断内容を聞く。
監視経験を障害対応経験として提案する アラート確認だけでは原因調査や復旧判断ができない可能性がある 一次対応、ログ調査、復旧、再発防止のどこまで担当したか。
オンプレ運用経験をクラウド構築案件へそのまま出す クラウド特有のIAM、VPC、マネージドサービスの理解が不足することがある クラウドで実際に構築した経験、オンプレとの差分理解を聞く。
Docker学習経験をKubernetes本番運用案件へ出す DockerとK8sは求められる運用難度が違う 本番でのPod、Deployment、Service、EKS/GKE/AKS経験を聞く。
Linuxコマンド経験をLinux設計経験として提案する 操作経験とOS設計・運用設計は別 ユーザー設計、権限、サービス、ログ、パッチ方針まで経験があるか。
セキュリティ運用をセキュリティ設計として提案する 製品運用とポリシー設計・脆弱性対応はレベルが異なる WAF/FW/IAMの設定、ルール設計、インシデント対応経験を聞く。

技術名だけの提案を、根拠つきに直す

Before

AWS経験があります。

After

AWS環境でEC2、ALB、RDS、S3、CloudWatchを用いたWeb基盤の構築・運用を担当しており、監視設定と障害一次切り分けまで経験があります。

Before

Linuxできます。

After

Linux環境でsystemctl、journalctl、アプリログを用いたサービス状態確認、障害一次切り分け、定常運用を経験しています。

Before

Terraform経験があります。

After

Terraformで既存コードの修正、plan確認、レビュー後のapplyまで経験しており、手作業ではなくコードで変更を管理していました。

10 / Proposal

提案時の注意点と補足コメント例

提案では「AWSできます」ではなく、案件側が安心できる担当範囲と根拠を添えます。

提案時の注意点

  • 資格、学習、検証、本番経験を分けて伝える。
  • 設計・構築・運用・監視・障害対応のどこが強いかを明確にする。
  • クラウド案件では、サービス名と担当範囲を具体的に補足する。
  • 運用案件では、定型作業だけでなく改善・障害切り分け経験を補足する。
  • 自動化案件では、TerraformやAnsibleを本番で使ったかを確認してから出す。

会話で使える提案コメント

候補者はAWS環境でEC2、ALB、RDS、S3、CloudWatchを用いたWeb基盤の構築と運用を担当しています。
Linux運用では、アラート確認だけでなく、systemctl、journalctl、アプリログを用いた一次切り分けまで経験があります。
Terraformは既存コード修正に加え、AWSリソース追加時のplan確認、レビュー、applyまで一連の運用経験があります。
オンプレからクラウド移行では、移行手順書作成、検証、切替作業、切戻し観点の整理まで関与しています。
監視運用では、CPU/メモリ/ディスクの確認に加え、CloudWatchのアラート閾値見直しと通知フロー改善を行っています。
ネットワーク領域では、VPN、FW、LBの構築補助と疎通試験、障害時の切り分け経験があります。

提案前に見ること

提案コメントは長くせず、案件側が不安に思う「担当範囲」「本番経験」「障害対応力」を一文で補足します。

11 / Check

確認テスト

案件概要・スキルシート・面談・提案の判断軸が残っているかを確認します。

1. インフラエンジニアの主な業務を4つ挙げてください。
回答の観点: 設計、構築、運用、障害対応。案件概要ではどの工程を求めているか確認する。
2. 「AWS経験あり」と書かれたスキルシートで確認すべきことは何ですか。
回答の観点: 触ったサービス名、担当工程、設計か構築か運用か、本番経験か、IaC経験があるか。
3. 監視経験と障害対応経験は何が違いますか。
回答の観点: 監視は異常検知やアラート確認。障害対応は原因切り分け、復旧、影響確認、再発防止まで含む。
4. Docker経験者をKubernetes案件へ提案する前に何を聞きますか。
回答の観点: Dockerがローカル利用か本番利用か、K8sのPod/Service/Deployment、EKS/GKE/AKSの経験があるか。
5. インフラ提案コメントで技術名だけでは弱い理由は何ですか。
回答の観点: 技術名だけでは、工程、規模、責任範囲、本番経験、障害対応力が分からないため。

営業判断問題

6. 「AWS資格のみ・実務なし」の候補者をAWS設計案件に提案してよいですか。
回答の観点: 基本は慎重に判断します。資格は知識証明で、本番設計経験とは別です。若手枠や構築補助なら可能性がありますが、設計案件では実務で触ったサービスと構成説明力を確認します。
7. 監視経験を障害対応経験として強く打ち出してよいですか。
回答の観点: アラート確認のみなら強く打ち出しません。ログ調査、一次切り分け、復旧補助、再発防止まで関与していれば補足できます。
8. Docker経験者をKubernetes本番運用案件に提案する前に何を確認しますか。
回答の観点: Dockerが開発環境利用か本番利用か、KubernetesのPod、Service、Deployment、EKS/GKE/AKSの実務経験があるかを確認します。
9. Linux運用経験者をLinux設計案件に提案する前に何を確認しますか。
回答の観点: ユーザー・権限設計、サービス管理、ログ設計、パッチ方針、運用設計書作成など、操作だけでなく設計判断に関わったかを確認します。
10. オンプレ経験者をクラウド移行案件に提案する場合、何を補足すべきですか。
回答の観点: 既存サーバー運用、移行対象の理解、切替・検証・手順書経験に加え、クラウド学習状況やAWS/GCP/Azureで触ったサービスを補足します。

12 / Summary

まとめ

インフラ提案の精度は、技術名ではなく「環境・工程・判断経験」を読めるかで変わります。

案件概要

クラウド、OS、NW、監視、セキュリティ、自動化のどの領域かを読む。

スキルシート

設計、構築、運用、障害対応、改善、自動化のどこまで担当したかを見る。

登録面談

障害時の切り分け、担当サービス、設計判断、本番経験を具体的に聞く。

提案

案件側の不安に対して、任せられる範囲と根拠を短く補足する。